我那覇問題は終わらない その5 経過
080612_2226~01

参考雑誌:「サッカー批評 39号」
発行元:「株式会社双葉社」
著者:ミカミカンタ氏
参考資料:
■我那覇弁護団が裁定後に発表した御礼■
http://sportsassist.main.jp/documents7/7-3.supporterreport2008.6.3.pdf
■CAS裁定書 Jリーグ参考訳■
http://www1.j-league.or.jp/release/20080528-02.html
■願う会より 我那覇弁護団の要望書(2008年7月11日付け)■
http://sportsassist.main.jp/documents8/8-1request0710.pdf
■川崎フロンターレ・ドーピング事件を検証して日本に正しいアンチドーピングが実現することを願うホームページ(通称 願う会)■
http://sportsassist.main.jp/antidope/top/


我那覇問題は終わらないその1 議事録改竄
我那覇問題は終わらないその2 ドクターの思い
我那覇問題は終わらないその3 残された課題
我那覇問題は終わらないその4 川崎Fがすべきこと


 まず始めに、当ブログ内のエントリーに関して、私の配慮が至らなかったばかりに、不快な思い及びご迷惑をお掛けしてしまいましたこと、心よりお詫び申し上げます。また、今後はより深く・慎重にインターネット及びブログの持つ意味を考えていきたいと思います。その上で、この問題に対して引き続き関心を持ち、当エントリーを続けていくこと、またその他の私の行動をもってお詫びと代えさせて頂きたいと思います。


 さて、本日のエントリーではいくつかこの問題に関する動きがありましたので経過を残しておきたいと思います。
 まず、7/11(金)、我那覇選手の弁護団がJリーグ及び日本サッカー協会に対して要望書を提出しました。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200807/2008071100736&rel=y&g=spo
 『具体的には、我那覇以外でもJリーグの処分で迷惑を被った者に対する名誉回復などの措置、今回の事案の検証、ドーピング規定を国際基準に沿った形に改めることなどを要望している。』
 とあり、この問題に対して弁護団は今後も引き続き対応を求めています。要望書の内容は下記をご覧下さい。
http://sportsassist.main.jp/documents8/8-1request0710.pdf
 驚くべきことに、Jリーグは7/11時点に至っても我那覇選手に対してですら直接の口頭・文書による謝罪を行っていないと書かれています。後藤ドクターに対しては推して知るべきでしょう。やはり(と言わざるを得ません)、Jリーグとしては公式記者会見での謝罪のみでそれ以上のことをする気は未だないのでしょう。こういった姿勢を非常に残念に思います。
 現段階では『要望書』にとどまっておりますが、このままJリーグがこの件に関して対応をとらない場合、民事訴訟が起こる可能性もあります。一連の流れから考えて弁護団がこの要望書を持って手打ちとするとは考えづらく、この要望書に対する回答内容も含めて、より具体的な対応がJリーグには迫られています。


 その後、7/15(火)に行われた理事会後に飛び込んできたニュースはこちら。
『我那覇問題で鬼武チェアマンにけん責=川崎に制裁金返還せず−Jリーグ』
http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_date3&k=2008071500989
 こちらのニュースと合わせて読んでもらいたいブログが下記になります。
http://blog.goo.ne.jp/sports328/d/20080716
 三ツ谷洋子氏のブログ内にある通り、私たち一般の目から見た時に、上記ニュースは一定の前進ととらえていいのか、それとも穿った見方としてこれで手打ちとしようとしているのか、非常に分かりづらく思います。確かなことは、1000万円の制裁金が川崎フロンターレに戻らないことが決定した、ということと、本人のメンツ以外にはあまり意味を持たないけん責処分が下されたということぐらいでしょうか。
 制裁金の1000万は、ドーピングに関する啓蒙活動に使う方針とあり、川崎フロンターレ武田社長は
 「われわれが考えていた活動に(制裁金を)向けてくれるということで、決定に従う」
 とコメントしていますが、考えていた活動とは具体的に何を指すのでしょうか。現時点では当然内容までは詰め切れていないと思いますので、この点に関しては今後、Jリーグ・川崎フロンターレがともにより具体的に示していかなければならないことだと思います。


 尚、上記ニュースの補足として「けん責」について記載しておきます。


■けん‐せき 【譴責】
[名](スル)1 しかり責めること。不正や過失などを厳しくとがめること。「不注意によるミスを―する」2 懲戒処分のうち最も軽いもの。職務上の義務違反について警告し、将来を戒めること。現在、法令上では戒告という。「―処分」
http://dic.yahoo.co.jp/
 上記を見ての通り、鬼武チェアマンが自分に下した処分は、実質的には何の被害もないものです。経歴としては残る類の様ですが、それが何かに影響するということもないでしょう。事実、7/11に発表された日本サッカー協会の新体制(http://mainichi.jp/enta/sports/soccer/news/20080711ddm035050107000c.html)では、鬼武チェアマンは日本サッカー協会の副会長の座を引き続き保持。Jリーグチェアマンの続投も決まっています。
 新しい日本サッカー協会の理事会には元Jリーガーとして初めて風間八宏氏が正式な理事に就任(これまでは議決権を持たない特任理事)し、更にラグビー界から平尾誠二氏、テニス界からクルム伊達公子氏が就任しました。特任理事には30歳代の北沢豪氏、中西哲夫氏などが選ばれ、組織の若返りや新しい風を入れようとしている姿勢は諸手を挙げて歓迎したいところです。しかし、それもこれもすべて今後の経緯次第。引き続き、日本サッカー協会及び、Jリーグのこの問題に対する対応を見守っていきたいと思います。


我那覇問題は終わらない その6 へ続きます。

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【2008/07/17 21:43 】 | 川崎フロンターレ | コメント(0) | トラックバック(0) | page top↑
我那覇問題は終わらない その4 川崎Fがすべきこと
080612_2226~01

参考雑誌:「サッカー批評 39号」
発行元:「株式会社双葉社」
著者:ミカミカンタ氏
参考資料:
■我那覇弁護団が裁定後に発表した御礼■
http://sportsassist.main.jp/documents7/7-3.supporterreport2008.6.3.pdf
■CAS裁定書 Jリーグ参考訳■
http://www1.j-league.or.jp/release/20080528-02.html


我那覇問題は終わらないその1 議事録改竄
我那覇問題は終わらないその2 ドクターの思い
我那覇問題は終わらないその3 残された課題


 川崎フロンターレは、この問題が発覚した後、基本的にはJリーグに異議を申し立てない姿勢を貫いてきました。07年5月、問題発覚後に行われた事情聴取では『クラブに責はあっても選手個人については情状酌量ということを是非お考えいただきたいなと思います』(本誌より)と武田社長は述べており、我那覇選手を守ろうとする気持ちは垣間見えますが、クラブとして、Jリーグに異議を唱えることはこれまで一度もないのが現状です。
 制裁金1000万円という重い処分を下され、その処分に妥当性がないにも関わらず、川崎フロンターレがこのような立場を取ってしまった理由は、07年11月7日付 後藤ドクターが辞任し、Jリーグに仲裁申し立てを行った際に川崎フロンターレ公式HP上で発表した公式声明から読み取れるのではないでしょうか。


『(略)仲裁申し立てをなした結果、最終的に静脈注射が合理的な医療行為でないと判断された場合、国際サッカー連盟(FIFA)、世界アンチドーピング機構(WADA)等から我那覇選手に対し、独自の追加性分が下される可能性を否定することはできません(略)』


 サッカー批評の中でミカミ氏が指摘しているように、上記は申し立てを行わない理由としてはかなり苦しい的外れな論拠となってしまっています(同年8月にはWADAからドーピングにあたらない旨の発表があったため)。結局のところ、川崎フロンターレとしては、Jリーグに逆らうことのリスクを鑑みた結果、圧力に屈したというのが真相に最も近いのではないでしょうか。


 私は、これまでの経緯を見る限り、こういった姿勢をとってしまった川崎フロンターレを責める気にはなれません。もちろん私にはそんな資格もありません。しかし、CAS裁定の結果が出て、我那覇選手とドクターが無実の罪を晴らした今ならば、川崎フロンターレも動かなければならないのではないかとは思います。それは、1000万円の返還を求めることや、Jリーグ事務局、理事会を断罪することではなく、Jリーグのシステム・規約の穴を正すことだと思います。2度と同じことを繰り返さないために。


 では、具体的にどういった動きができるかという点ですが、私が注目したいのはJリーグの総会です。この場で、本件の経緯によって明らかになった問題を指摘し、正していくことは川崎フロンターレにもできるのではないかと考えています。


 Jリーグは、『社団法人日本プロサッカーリーグ』という組織で、川崎フロンターレやその他のいわゆるJクラブは、すべてこの組織の正会員です。Jリーグでは定期総会が年2回開かれていて正会員はこれに出席する権利があります。Jリーグの規約はこの総会で変更・修正がかけられるものではなく理事会の発議によって変更されます。そのため、直接的な規約変更を総会の場で行うことは不可能ですが、Jリーグ定款第26条の『(4) その他この法人の業務に関する重要事項』として本件を取り上げ、他正会員との連携をとることで規約の整備・変更を理事会に求めることは可能です。ちなみに正会員の議決権(J1クラブは2、J2クラブは1)の過半数をもって、議事は可決となります。
 Jリーグ事務局や理事会を直接糾弾するやり方は、これまでの経緯を見ていれば出来ないのは明らかです。ですから、素人考えながら、過去を断罪するのではなく、未来の為の前向きな検討・議案だとするならばJリーグ全クラブにメリットがあり、他クラブの賛同も得やすいのではないかと私は思います。そして、こういったアプローチは、選手個人・ドクターではできないことで、本件の当事者であり正会員である川崎フロンターレにしかできないこと、という点に注目したいと思っています。


 私は川崎フロンターレサポーターですから、少なくとも裏では我那覇選手・後藤ドクターと川崎フロンターレとの間にわだかまりがないよう、武田社長を始めとする川崎フロント陣は精一杯がんばっているものと信じています。しかし、この1年間表立って彼らを守れなかったのは事実であり、そこで失った信用は1000万円の返還を求めたり理事会を糾弾したところで取り戻せるものではありません。
 『FOOTBALL TOGETHER』をスローガンに掲げ、サッカーを通じて夢を与えるのが川崎フロンターレのプロスポーツクラブとしてのミッションであるならば、我那覇問題を通じて明らかになったJリーグの問題に自らが先頭にたって真摯に取り組んで頂きたいと思います。そして、そうすることが我那覇選手や後藤ドクターにできるせめてもの償いであり、今後川崎フロンターレに所属する選手やサポーターへのアピールになるのではないでしょうか。例え、理事会への訴えが結果に結びつかなかったとしても、そういった姿勢を見せていくことは川崎フロンターレの責務ではないかと思います。




 先日の6/26に発表された「等々力うれしイ〜プロジェクト」の席で、武田社長は本件の相手方である羽生Jリーグ事務局長とガッチリ握手をし、今後の連携をアピールしていました。それを見た時、私は正直に言って割り切れないものを感じました。我那覇選手や後藤ドクターはどう思ったでしょう・・・。これが、『プロジェクトアピール+本件前進への第一歩』なのか、『単なるプロジェクトアピール』なのかは分かりませんが、願わくば前者であって欲しいと思います。


我那覇問題は終わらない その5 へ続きます。

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【2008/07/02 21:28 】 | 川崎フロンターレ | コメント(0) | トラックバック(0) | page top↑
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