サッカー・日常日記・FFXI
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我那覇問題は終わらない その1 議事録改竄 ![]() 以前のエントリーと同じ写真を使うというのはブロガーとしてはアレですが、それほどアピールしたい雑誌です。(決して関係者ではないのであしからず) 今日は、こちらの8−19ページ、巻頭特集として組まれたその名も「冤罪」というなんとも刺激的なタイトルの記事を通じて我那覇問題を考えてみたいと思います。「我那覇問題って何?」って方はちんすこうと我那覇問題で経緯を殴り書きしてありますので、ご覧下さい。 参考雑誌:「サッカー批評 39号」 発行元:「株式会社双葉社」 著者:ミカミカンタ氏 ■議事録の改竄と杜撰な規定■ 本誌には、2007年1月21日に行われたドクター連絡協議会の議事録の一部が掲載されています。 発言者として本誌に掲載されたのは以下の人物です。 ○青木治人(以下、青木) Jリーグドーピングコントロール委員会委員長他、多数の肩書き。Jリーグにおけるドーピングコントロールの最高責任者 ○森川嗣夫(以下、森川) ドイツワールドカップ時の代表チームドクターであり、ドーピングコントロール委員会委員 ※本文補足 TUEとは―ドクターが選手を治療する際、その治療が医学的に適切であり、WADA禁止リストに掲載されていない代替薬物(と使用方法)では、医学的に見て治療が不十分である(つまり、適切な治療として禁止リストにある薬物もしくは方法により治療する)場合に、事前にJリーグに許可申請をすること、及びその用紙を指す。(本文より抜粋) この議事録やそれに付随する件について、筆者のミカミ氏は色々な問題点を指摘しています。まず改竄されたとされる部分は、本誌掲載の議事録内で青木氏は「ビタミン剤の注射はノー」と断言していますが、実際には 青木「風邪や下痢で脱水の場合点滴するのは妥当。その際、病態に合ってるかどうかは別としてビタミン剤や抵抗剤を入れたりすることまでは禁止しません」(本誌より抜粋) と発言したと筆者は指摘しています。その根拠として、議事録の録音テープが残っていると断言しています。 その録音テープの出所までは明かされていませんが、このテープが実在するとして、文章で出される議事録と生声が入っているテープのどちらが事実を語っているかは明らかでしょう。また、 青木「申請内容が妥当かは委員会が判断する」 と発言していますが、これも間違いだと筆者のミカミ氏は指摘しています。その他にも数々の問題点を本誌を通じて読み取れますので、以下に私が感じた問題点を箇条書きします。 ●まず、Jリーグは2007年度のJリーグ規約第88条の2第3項において『ドーピングの定義は、「ドーピング禁止規定」による』と明示し、ドーピング禁止規定第2条第1項において『世界アンチ・ドーピング機構(WADA)およびFIFAと同一の定義とする』と明示し、また同第2項において『WADAおよびFIFAが規定を変更した場合は自動的に変更されるものとする。』としている。 ●しかし、議事録内にも残されていた『緊急』という一文は、2007年のWADA規定からは削除されているのだが、そのことを認識せずに2007年の連絡協議会でドクターヘ内容を伝えている ●また2007年度版のWADA規定では、『正当な医療行為として医師の指示のもとに行われる(禁止薬物を含まない)静脈注射は認められ、TUEも必要としない』となっており、『緊急時に限定されず正当な医療行為で(静脈注射は)使用できる』とある。 ●WADAから『緊急』という文言が削除された理由は、『医学的目的で行われる静脈内注射の正当性は現場の医師の判断に委ねられるべきであるから』とされている ●尚、我那覇および川崎への制裁に関して2007年5月8日に配信されたJリーグのニュースリリースでもまだ『緊急』の文言が入っており、この時点でも2007年度版WADA規定を認識していないことが明らかになる ●さらに、TUE申請が本来必要ないにも関わらず申請を求め、本来その権限がない「申請内容の判断を委員会がする」とも発言している ●FIFAはWADA規定を批准した04年以降、FIFAへの加盟条件として、国内競技連盟(日本サッカー協会ことJFAを指す)にWADA基準を遵守したアンチ・ドーピング規約を持つことを義務づけているが、JFAが初めてアンチ・ドーピング規約を発行させたのは08年2月のことであり、JFAの傘下団体であるJリーグも含め、08年まではWADAに批准していない独自のドーピング禁止規定によってドーピングコントロールを行ってきた。 簡単に言えば、我那覇や川崎、ドクターに制裁が下された時点では、日本のドーピングコントロールの最高責任者が正しい認識を持たず、Jリーグ全体でも規定の整備が整っていない状態で、『疑わしきは罰する』という姿勢をとってしまったことが問題の発端です。 『 CASは本件の状況下で、2007年のWADA規定では我那覇氏への点滴が正当な医療行為だったと認める心証を持つことができるが、この時点でJリーグが制裁を定めたWADA規定を採用していなかったことに注目する。 』 という一文は、前述のような規定の不備や認識不足の状態で制裁を課してしまったJリーグが、自ら墓穴を掘った形で下された自然な裁定であることは誰の目にも明らかなのではないでしょうか。 しかし、これらの事実は、結局CASの裁定まで事態が長期化しなければ分からなかったことでしょう。そして、裁定に持ち込むに当たり、まずJリーグに異を唱えたのは、我那覇でも川崎フロンターレでもありませんでした。 我那覇問題は終わらない その2 へ続きます |
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